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kato works
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加藤 堆繋
Taikei Kato

書とは本来「瞬間造形行為」によって自己の心持ちを表現するといわれ、リズムの美を表す。作品の様相は建築に通じ、凝結する音楽とも評される。

学生時代、身の丈を超える大作を書く中、自らの身体の動きと空間の関係を意識させられた。思索の過程で抽象表現主義の作品群に出会い、ニューヨークに赴き書と抽象絵画の融合を模索した。

初めて抽象表現に心を奪われたのは、さらに時を遡り、中国の文化史跡を巡る中で「摩崖」を見た時だった。巨大な岩盤に刻まれた文字が風化して自然に溶け込む様と、それを捉えた拓本は、抽象の美を放っていた。ニューヨークから帰国後、作品制作中、墨が紙に滲む様と「摩崖」の抽象美に共通点を見出し、新たな抽象表現の方法を着想した。

以降、漢字、漢詩そして古典文学の世界に、作品としての精神性を吹き込む一方、綿密な構想による草稿を作る等、一気呵成に拘り過ぎない創作手法を導入して、表現を拡張してきた。「書と絵画」、「伝統と前衛」、「具象と抽象」というベクトルがせめぎ合う中で探求し続け、漸く独自の芸術表現に辿り着いた。 

kato bio

BIOGRAPHY

本名  加藤泰弘

1964年愛媛県松山市生まれ

東京にスタジオを構える

東京学芸大学教授

青少年期に交通事故で一命を取り止め、人生の意味を考えるきっかけを得て、幼少期より習う書の芸術表現を人生かけて取り込む決意をした。

東京学芸大学書道専攻に入学。在学中に中国各地の歴史文化遺跡を歴遊、漢字文化に傾倒する。

制作の過程で身体と表現の関係に注目し、戦後抽象表現主義絵画に共鳴を覚え、大学院修了後ニューヨークに渡る。

New York University とThe Art Students League of New York に在籍し、作品制作に励む傍現地のアートシーンに触れ、書と抽象絵画の融合を模索する。

帰国。大学で教鞭を執りながら制作に励む。

kato exh

EXHIBITIONS

2017      「言葉への深層」,Gallery Concept 21,東京,日本


2016      「言葉への往還」,東京芸術劇場,東京,日本


2013      「加藤堆繋個展」,呉昌硯記念館,上海,中国


2013      「加藤堆繋個展」,ソウル教育大学校 Gallery,ソウル,韓国


2011      「臨界への試行」,Gallery Concept 21,東京,日本


2007      「言葉の幻像」,目黒区美術館区民 Gallery,東京,日本


2006      「この宙の涯まで」,Gallery Concept 21,東京,日本


2002      「世はさだめなきこそ」,大黒屋 Gallery,東京,日本

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